汚れた画面やスマートフォン、キレイにするには

スマートフォンはとても汚い

携帯電話には2.5cm3あたり25127もの菌が付着している、というデータもあり、これは便器よりも汚いということを示しています。

基本的によく触れるものは菌が付着しやすく、トイレでも、あるいはトイレにいったあと手を洗う前に触るものは非常に不衛生になりがちです(例えばトイレのドアノブとか)。

スマートフォンを触った手で食べ物を…なんというのは、ちょっと考えたくないですね。

そもそもなぜ水洗いすると壊れるのか

金属イオンなんかも関係はあるのですが、コンピュータ部品の場合漏電が問題です。

水が電気を通す(通しやすい)というのは理科の授業で学んだことがあると思いますが、コンピュータ部品であるシリコンチップは大きくても100μa未満の非常に小さな電流で動作します。 水はこれを楽々通してしまうため、基盤の全面的なショートが発生してしまいます。

つまり、水没したとしても、水没したときに電気が全く通っていない(電気が残留しておらず、電池を含む電源を全く持たない状態)まであれば完全に換装させれば大丈夫なのですが、これは困難です。

電子部品はナノメール(10億分の1メートル)単位の極めて小さな部品です。しかもしめられたネジなど水が侵入するとその空間に空気が残らないような閉じ込められた場所もあり、完全に乾燥させるのは至難の技です。 全体が100℃以上になるように熱して十分な時間を待てば乾燥させることはできますが、今度は部品が溶けてしまいます。

また、もし十分に乾燥させることができたとしても、真水でない限りは金属イオンやナトリウムなどが残留し、これもショートの原因となります。

ですから、水洗いはできません。

防水対応のスマートフォンならどうでしょうか? これは、IPX5以上であれば弱い水流で水洗いすることが、IPX6以上であれば普通に水洗いすることが、IPX7以上であれば水につけて洗うことができます。

なおこの場合でも温度が常温でないお風呂や、真水ではない石鹸などはアウトです。

ただ、そもそもIPX6以上の防水性能を持つスマートフォンって、あまりありません。

ちなみに、この防水性能の見方なのですが、「IP」というのが前置で、そのあと数字がふたつ続くようになっています。 最初の数字が固形物の侵入、後の数字が水の侵入に対する性能です。 その性能について言及しない場合はXと記します。IPX5といったら、「防水性能は5、防塵性能はノーコメント」ということになります。

ですから、「防水IPX8、防塵IP6X」なんて表現がよくなされるのですが、これは本来「IP68」と書くべきものですね。

富士通のArrowsシリーズは「石鹸で洗える」と明記されているモデルがあったりします。 これはハンドソープで洗ってあげるのが一番手っ取り早いですね。 壊れることをある程度覚悟しているのならば、IP68になっているものは「ちゃんと閉まっていれば何も侵入できない」という構造になっていることが多く、割と石鹸で洗えると思いますが、これは自己責任で…1

アルコール拭きの注意点

一番簡単なのは「アルコールウェットティッシュで拭く」ということですが、これには注意が必要です。

まず、アルコールにエタノールでなくプロピレングリコールを使うものがあります。 これは、ウェットティッシュとして「乾いてしまう」ことを避けることができるのですが、蒸発しにくいためトラブルの元です。 保水剤もなるべく含まないほうが良いです。

エタノールは非常に揮発性が高い物質なので、少し時間をおけばなくなってしまいます。 つまり基本は「エタノールで拭く」です。

ちなみに、ノンアルコールタイプのウェットティッシュは、ほぼ水と保水剤でできている(菌を殺す機能がない)ようなものを除き、ベンザルコニウムクロリドやブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニルのような超強力な殺菌剤を使用しているため、一見安全そうに見える「ノンアルコールタイプ」、これは「非アルコール強力殺菌剤タイプ」ということになり、しかもエタノールと違って残るので拭いたあと触っている間はずっと毒性の強い殺菌剤を触っていることになってしまうため、なかなか危険です。 エタノールアレルギーがあるといった理由がない限りは使わないほうが良いのではないでしょうか。もちろん、エタノールアレルギーは比較的多いので、そのような方は使用を避けてください。

そして、除菌ウェットティッシュにも色々あります。

最強なのはエリエールの「除菌できるアルコールタオル」で、こちらは主成分はエタノール、さらにポリアミノプロピルグアニド、ベンザルコニウムクロリドを搭載する「菌に憎しみを抱いた」仕様になっています。

エタノールは殺菌能力は濃度60-95%が最も強いとされています。 なお、対ウィルスという点では、ウィルスを構成する脂肪を破壊するため100%に近い濃度が最も強いとされています。

キレイキレイのウェットティッシュはエタノールと水と防腐剤でできていますが、水が先に書かれていますからエタノールの量は水より少ない(少なくとも50%未満)であることがわかります。

また、一般的にウェットティッシュは不織布なのですが、不織布は結構表面が荒く、ひっかく能力を持っています。台所スポンジなんかも不織布面は傷になりがちですね。 ですからその点からもウェットティッシュの選択は考えなければなりません。

ウェットティッシュを使うなら私のお勧めは「シルコット 除菌アルコールタイプ」です。こちらもエタノールは50%未満ですが、まあまあ強くて、これで口周りとか拭くとヒリヒリして大変です。 この不織布が割と傷つけなくてお気に入りです。

もう少し手間をかけていいのであれば、マイクロファイバークロスがお勧めです。 これ自体は100円ショップでも手に入ります。

これに消毒用アルコールを使用します。 間違っても 水道水で薄めてはいけません

消毒用アルコールを使う場合、エタノールスプレーを使用し、補充に消毒用エタノールを使用するのがお勧めです。

これをマイクロファイバークロスに吹きかけて使用します。一気に拭くことはできませんし、吹きすぎに注意しましょう。

安全性を優先するならば、ほぼエタノールでできている無水エタノールを使用します。 これは、キーボードのような隙間のある電子機器の清掃にも活躍します。

エタノールはゴムやプラスチックを劣化させます。 ゴムにはあまり使わないほうが良いのですが、プラスチックの劣化は電子機器の耐用年数を考えるとほとんど気にならない程度だと思います。

また、拭き取り時の注意点として、不織布を使ったウェットティッシュは強く拭いてはいけません。 傷になります。 また、やさしく拭いても、あるいはマイクロファイバークロスでもカメラ部分はわずかな傷がとても気になる場合があるため、避けてください。 カメラ部分は綿棒にエタノールをしみこませたものを使ったほうが良いでしょう。

いずれも乾燥するまで端子になにかを接続するのは避けてください。

プラスアルファ、キレイにする

クロスにもよるのですが、マイクロファイバークロスは繊維くずが付着したりします。 また、水を含むエタノールで拭くと乾いたあと水の跡が残ってしまう場合があります。

そのような場合に活躍するのが東レのトレシーです。

これもマイクロファイバークロスではあるのですが、普通のマイクロファイバーが8μm以下であるところ、トレシーは2μmとさらに極小です。 脂汚れなどを拭き取ることに関していえば極めて強力、かつ素材を傷つけにくい素材です。

メガネを使わない人にはあまり馴染みがないと思うのですが、手放せないアイテムです。 仕上げの拭き取りやカメラレンズ磨きにも使えますし、なんなら2つ用意して最初からトレシーで洗浄するのも手です。


  1. ちなみに、私はIPX7なL-05Eをハンドソープでやさしく洗ったことがありますが、平気でしたね。